2013年3月2日
投稿者:千坂児童館(のびのびクラブ) at 22:49

「児童福祉施設における防災計画作成指針」説明会(2)

□ 平成25年2月28日午後1時30分から石川県地場産業振興センター新館コンベンションホールに於いて石川県健康福祉部少子化対策監室の主催で開催され「児童福祉施設における防災計画作成指針」についての説明があり、その後記念講演があった。

記念講演: 効果的な防災計画をつくるために

        〜地域を知る、地域とつながる〜  

           金沢大学地域創造学類 准教授 青木 賢人

 講演要旨

 □ 地震の名前について、「東北地方太平洋沖地震」=自然現象としての地震の名前です。「東日本大地震」=地震によって引き起こされた災害の名前のことを言っています。それでは、「震災」とはなんでしょうか? ・大きな地震が発生する、そこには、激しい揺れが起き、地盤の変形や土砂崩れ等が発生する。大津波が発生する。此の事は自然の領域。そこに人が住んでいる、住んでいた時は? ・火星(無人)には自然災害は存在しない。「自然現象(地震)」と「自然災害(地震災害)」を区別します。住んでいる状態によって「被災状況」は異なるからです。これは人の領域。 

□ 自然現象としての地震現象を止めることはできないが、人の住まい方を変えて地震の被害を減らすことはできる。  知の力によって「減災」は可能である。

□ 減災社会が施設・地域に求めるもの、東日本大震災を受けて、国の中央防災会議において、災害対応の在り方が議論され、その中で、「被害軽減策(減災)の必要性が指摘され、防災教育・防災訓練等を通じた防災意識の向上がもとめられるとした。

□ 震災発生時の行動から、・何かで身を守る(例:机の下にもぐる、布団をかぶる・・・。) ・出口を確保する(例:「家が崩れるかと思った」「ものが落ちてきたら危険なので」) ・車を路肩に停車(故障、パンクかと思った、ハンドルが取られて危険を感じた) ・火消した・電源を落とした(火災防止)これらの行動から、適切な教育・訓練が減災効果を持つことがわかる。

□ 「釜石の軌跡」と学校教育とは! ・釜石市立の小・中学校14校で、当日学校の管理下になかった(休暇など)5人を除く児童・生徒約3000人が全員無事であった。 ・市と研究者(群馬大学)が協力し、カリキュラムとマニュアルの整備を行ってきた。 ・地震発生直後に、訓練に基づいて、自らの判断で避難行動を開始、周辺の他者に対する働きかけ、災害弱者の誘導を行う。

□ 「学び」と防災・減災行動について、 ・学校に於いて訓練してきた災害会費行動は、災害の場においても適切に行動が出来た。 ・適切な知識、認識を持っていた者は、震災時に適切な想起と回避行動を行い、知識、認識がっ不十分であった者は、想起率が低く、行動も不適切であった。

□ 人は、自らが置かれている「災害のハザード」を適切に理解し、災害時に取るべき行動が認知されていれば、災害時に実際の被害を小さくできる可能性がある。

□ 次の地震を震災にしないための取り組みを行うことが、災害学習・災害情報伝達が防災・減災につながるとした。(以下中略)

講演

 

千坂校下町会連合会